間違いなく世の中は多様性の時代に突入しているのだと思う。多様性というのは、爆発的に様々な分化が起こると同時に、その分化した存在を認めるということが同時に進行していると考えていいと思う。
地球上に単一の生命体が生まれ、その生命体が異なる環境に適応して分化していった。その結果、多様な種の生命体が誕生し、それぞれに進化することになった。そう考えられているが、それと同じことが文明社会でも起こっていると思う。ところが現在起こっている多様性の中には、なんでもかんでも取り入れるといったような無理を生じているものがあるような気もする。つまり、コンピューターやソフトウェアの世界がそうだ。なんでもかんでも取り入れようとすると肥大化し、無限に高度化する。
肥大化を避けるためには、ある程度割り切ることが必要だ。スポーツカーを求めている人に7人乗りのワゴンを勧める必要はない。しかし、コンピューター市場の市民はスポーツカーパソコンとワゴンパソコンの両方を1台で満たすものを求めてしまう。そして、あらゆる必要なソフトをインストールし、すべての必要な機能が盛り込まれていることを望んでいる。そのためにメーカーもショップもそれに応えようとして「7人乗れなかった。」「カーブで曲がり切れなかった。」といったクレームを恐れている現状なのだ。
そろそろ気づくべきだ。もう専門性が必要だとLinux OSを恐れる時代ではない。LibreOfficeのシンプルな画面を見ると、オフィスソフトはこれ以上のものは不必要だとわかるはずだ。大金をはたいて、パソコンをわずか3年、5年で買い替えるのはばかげている。その買い替えたパソコンも決して十分に使い切ってはいないだろう。ポルシェでコンビニより遠くまで行かないで3年で買い替えるようなものだ。
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価格:92,800円 |