200年前の東海道

楽しみにしていた平木コレクションによる歌川広重の世界「保永堂版・東海道五十三次と江戸の四季」を見に行くことができた。2018年3月31日(土)花見で賑わう鳥取市久松公園にある鳥取県立博物館を会場として、開催開始され、4月30日まで1ヶ月の会期がある。

今日4月2日は、月曜日平日であるため、比較的人は少ない。

外は暑いぐらいで、桜はまだ満開だけれど、葉の緑も見られ、散り始めている。ここ1週間ほど雨が降っていないため、乾燥注意報を知らせる消防車が街を巡回している。

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ぼくは絵を見るのが好きだ。なぜ絵を見ると楽しく感じるのだろう。

幼いころはよく絵を描いていたらしい。幼いころのことは、あまり記憶がない。中学くらいの頃は、素描や銅版エッチングに興味を覚えていたことは覚えている。二十代のころはカメラを借りて写真を撮っていたが、写真の才能は伸びなかった。今は、どちらかと言うと見るほうが多い。

なにが楽しいのだろう。

描いた人の空間を感じるということは、ある。見ている風景や思考を感じることもある。でもどちらかというと、思考的というより、無意識の領域で絵を感じているように思う。どこか心の奥底で絵と同化する自分を感じることがある。

音楽も、感じているのは「音の風景」だ。

音符や楽譜を感じると、とたんに緊張する自分がいる。

一方では、論理的、思考的に音楽を捉えている部分もあって、そういうときは、音の風景を感じている感覚を忘れることがある。演奏しながら、論理的、思考的に聞こえてくる自分の音の連なりを耳にしてつまらなく思うことがある。

絵でも、音楽でも、無意識の領域で楽しんでいる自分がいるのだなあと思う。

歌川広重の絵の世界で一番有名なのは、東海道五十三次シリーズだろう。このすべての作品が、絵によっては、初版(初刷から200枚程度までを言うらしい)と後刷り(増刷)、変わり絵(今で言えば再版)の違いを比較することができる。年代は、江戸時代の終わり頃、天保年間というから、描かれている時代から200年も経っていない。

人々の表情も豊かで、それぞれの風景は特徴をよく捉えられていて、それぞれの絵を見ながら旅をしたり、懐かしんだりする人々の視線も感じたりする。そこには確かな息遣いがある。

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