自由業という選択

投稿者: | 2017年7月27日

 会社を辞めて、自宅でパソコン教室を始めたときは、フランチャイズだった。その後、何年かして、フランチャイズを解消し独立して「パソコン教室のエフセブン」という名前で事業を始めたとき、「個人事業主」という肩書をいただいた。それ以来、アンケートの選択肢にマルをつけるときも、「自由業」ではなくて「自営」の方にマルをつけていた。

 でも、世間で「パソコン教室」というと、カリキュラムがあって、コースがあって、「教室」という「部屋」があって、募集があって、定員があって、というようなイメージがあるようで、今でも「どんなコースがありますか。いつから始まりますか。」みたいな電話がかかってくる。

 その都度、「出張専門でやっています。」「ご要望に応じて、なんでもやります。」というように、ていねいに説明するのだが、イメージが違いすぎるのか、そうやって問い合わせをいただいた方の半数くらいは「また電話します。」と言って、電話は二度とかかってこない。

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 もちろん、以前はコース内容や回数を決めて、定員を設けて募集をして「パソコン講習会」をやっていたこともある。

 それをやると、エネルギーをかなり消耗する。一人に話すのと、10人に話すのとでは、話し方も力の入れ方も変わる。40人、50人を超えるあたりで、もうレスポンスは期待しなくなる。頭の中は時間配分を考えながら、どう組み立てて話すかに集中するようになる。

 一時期、専門学校でも教えていたが、学校となると今度は準備、答案作成や採点、評価に追われてしまう。時給は良かったが、1年限りでやめた。就職支援や、データベース講習などで講師を頼まれることもあったが、断り続けたせいか話もこなくなった。そもそもそういう宣伝や募集を今はやっていない。

 ふと、自分は「自由業」なんじゃないか。

 そう思い始めた。

 自由業というと、作家、弁護士とか、あまり身近じゃない職業の人のような気がしていたが、「雇用関係がない。時間に束縛されない。専門的な仕事」というのが、自由業というらしく、まったく当てはまると納得した。

 フリーランス!

 そう考えるとすっきりする。音楽をやっていると、時々、「どっちが本業ですか。」と尋ねられる。今までだと、「自営でパソコン教室をやっています。副業で音楽もやっています。」みたいな答え方をしていたわけだけど、どっちが本業、副業という分け方は必要ない。「自由業で、音楽家、パソコン講師です。」これでいいわけだ。

 こんなことを考えるようになったきっかけは、ある日、「自主公演コンサートみたいなのをしないんですか。」と尋ねられたことがあった。演奏家は、みんなそうやって名前を売っているんだそうだ。自分で。「そうすれば、教室もたくさん人が来るじゃないですか。」と言われ、教室に人が殺到する、教室が増える、ということをむしろ望んでいない自分を発見というか、再確認した。

 演奏はしたい。求められて演奏するのがいい。もちろん、いつでも求められるわけではないことは承知しているのだが、それならそれで構わない。常日頃から自分を磨くことは惜しまない。パソコンでも、音楽でも。

 それでも、知っていただく機会ということは必要なんだろうなとは思う。それは、これまでも考えていた。

 状況は何も変わらないが、自由業という選択ができるようになって、ようやく軸が定まった気がする。

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